愛することで 愛を知る喜びを

出会った少年の美しい瞳の輝き

『ドンノバット!!』目を輝かして感謝する少年。ぼろぼろになった服と骨に張り付いたような垢まみれの皮膚。

雨季の夜中の到着便でダッカ空港に着いた私の大きな荷物を泥沼の中を運んでくれたこの少年。真夜中にこの重い物を泥濘の中を運んで1タカ貰い、心から感謝していた少年。私の胸の中にまで差し込んだこの少年の美しい瞳の輝き!

『この美しい瞳と感謝の心を、日本の子ども達に分けてほしい!』と熱望しました。それ以来50回以上も訪問したバングラデシュやインドで、その時の感激を経験し続けています。

里親さんのおかげで自立できた子どもたち

一人の里子が自立するまでには十年以上の年月が必要です。今では里親さんの愛にあふれた支援のお陰で1万人近い子ども達が、インド・バングラデシュ・ネパール・ブータン・エチオピア・ケニアで、教養ある人間として自立し社会に貢献しています。例えば無医村の医師や看護師、また良い家庭をつくり子ども達を立派に教育している母親たちもいます。バングラデシュでは40人近い司祭が里子神学生から誕生しました。

今ではどんなに多くの里親さんたちが エスナックのモットー“愛することで、愛を知る喜びを!”(Love! You Receive More Than You Give!)を体験して下さっていることでしょう!

最も貧しい地域を優先

エスナック独自の方針として、バングラデシュの山岳民族や最も貧しいお茶園の労働者・インドのスラムや女性蔑視地区・エチオピアの山岳地帯のように、支援が困難な場所、援助の届きにくい地域を優先しました。

里子の養育費とは別に1999年、現地の切羽詰った要望に少しでも応えられるように「わかち合いの泉基金」を設立しました。山岳民族の子ども達のために寄宿舎を建設し、17の山岳民族の子ども達は今では、殆ど勉強できるようになりました。最も貧しいお茶園や山岳民族の人々が、これからも人間らしい平和な生活が出来るように、これからも皆様のご協力を切に願っています。

エスナック創立者 藤田 文子